イベントを考える。

主に、世界のイベントに注目するイベントマーケティングブログです。たまに、違います。

AIに奪われなくても、なくなっていく職業


この1-2年、AIが奪っていく職業についての議論があちらこちらでされていると思います。 クリエイティブな職業は、AIに奪われないらしいので、自分のイベントに関わる仕事は一応大丈夫そうかなと、安心しています。私の仕事には肉体労働も含まれるので、きっとロボティクスが高度に発展しない限りは、もう少し大丈夫でしょう。

それでも、イベント業界で、一番になくなっていく仕事があると私は思っています。

さて、それはなんでしょう?

なんだと思いますか?

私は、この5年以内になくなる職業は、コンパニオンだと思っています。 なくなる、もしくは、コンセプトが変わるんじゃないかと。

大体の場合、コンパニオンというのは、ミニスカートのコスチュームを着させられて、アンケート配りやノベルティを配る若い女性のことです。 大きなトレードショーなどになると、肌の露出も多く、奇抜な露出の多い格好をしていたり、キャンギャルへの道の一歩とする人もいます。

正直、業界では必須の人たちなので、私もコンパニオンを雇いますし、いなければイベントが回らないというのが 現実です。

しかしながら、私は彼女達の存在がどうも理解できません。

彼女達を理解できないのではなく、そのコンセプトが理解できません。

イベント業界で働き始めて10年目ですが、最初から感じているのは、 「なんで、女の子だけなんだ?若い男じゃだめなんだっけ?」 です。

気になる点を整理してみましょう。

・なぜ男性はだめなんだっけ?

これには、よく一般的に挙がる理由があります。

 >理由1:お客さんの大半が男性だから。

 >理由2:男性の方が人件費が高いんだよね。

 >理由3:カメ小やプレスが集まりやすくなり、外に写真が出やすいんだよね。

ほうほうほう。

確かに、その理由はそうなんですよね。 その通りなんですよ。

でも、なんか、おかしく感じませんか? まず、理由1について

>理由1:お客さんの大半が男性だから。

この理由は、男性独占社会を意味しているんじゃないでしょうか。 女性の社会進出が遅い。お客の大半が男性ということ。客=男性という概念。 日本で10年ビジネスをしていた上海の女性から、 「日本は上海よりも女性の社会での地位が低いね。上海の女性の方が全然もっと社会に出てるよ」と言われました。ビジネスウーマンの彼女にとっては、女性としては住みにくかったみたいです。

つづいて、理由2、

>理由2:男性の方が人件費が高いんだよね。

これは、人件費の男女格差を表してしまっている。なんとも残念。 MCの平均的人件費も男性の方が高いんですよね。これは、女性MCの人数の方が多く、コンペティションが厳しいからだそうです。確かに、コンペティションが厳しくなると、人件費が安くなるのは、経済の仕組み上仕方ないと思うんですが、MC内で男女差が存在していること自体が少し疑問に残るところです。声質の問題上仕方ないのでしょうか。

つづいて、理由3、

>理由3:カメ小やプレスが集まりやすくなり、外に写真が出やすいんだよね。

露出の多い服や女性を露出させることで外に写真が少しでも出るという発想ですよね。 そんなマーケティング方式でいいのか@2017。 ホットパンツが男性は好きだからといって、ホットパンツを履かせたいと何度か依頼されたこともあるのですが、顔が固まってしまったことがあります。 男性顧客獲得のために、ホットパンツを履かせるマーケティングが、依然存在しているんですよね。不思議で仕方がない。

その他にも、コンパニオンがブスだった、そうじゃなかったとのコンパニオン批評を多くのヘテロセクシャルの男性陣から言われたことがありますが、気分悪くなりましたね。そこは彼らには重要だったんですね。 「顔が悪い女の子が多かったから結果でなかったんじゃない?」と、その問いは言われましたね。 なんともくだらない、つまらない論理だと思ってしまいました。が、現実にそこに響いてくる何かしらの効果があるんでしょう。

また、名前のコンパニオンですが、 英語のコンパニオンて、辞書で調べると、
————————————————————————————————————————–

companion

1.〔付き添う〕仲間、友、連れ

2. 対の一方[片方]

3. 手引き、手引書、ガイド、必携◆書名に使う。何とかの手引、必携何とか、など。

4. コンパニオン◆貴婦人・老婦人・病人の相手をする雇われの住み込みの女性。日本の宴会での接客コンパニオンではない。

————————————————————————————————————————–

なんですよね。 この言葉を女性の接客に使うこと自体、やや気色悪い感じがします。

私は、こういった具合の女性が性的に見られる職業に関しては、 仕事上建前では笑っていますが、本心では好きなものではありません。

私はずっと、この「コンパニオン」という職業だけはどうしても理解できなかった。ので、今回テーマにしてみました。

今後女性の社会進出がもっと増えると思いますが、 そうなった時、露出が多い服を着た女性がいるブースに対して、参加者の女性はどう思うんでしょうか。

もちろん一般向けイベントでは、好きでコスプレする人たちもたくさんいますが、ビジネスの場で、コンパニオンに何か性的な衣装を着せるというのが、今後通用するのか? むしろ、コンパニオンという女性限定のような職業自体が通用するのでしょうか?

正直、今まであまり男女格差についてや、社会に潜在する女性差別については、感じることは少なかったと思います。「お化粧しなさい、女性なんだから」と「生理ってそんな言葉口にしちゃだめだよ」とかぐらいかなと思います。これらの言葉も十分差別的で、気分は悪かったですが、自分の上の方からの言葉だったので、その場はさらっとやり過ごしました。どちらも多くの女性にとっては気分悪いものかと思います。

今回、コンパニオンがなぜ存在するかについて考え出した時、少し悲しい気持ちになりました。 「そうか、男性の方が対象が多いんだ。そこに媚びているマーケティングで、そこに媚びている社会なんだ」と感じました。なんで、女性の社会進出が進まないんだ。には様々な意見や理由がありますし、女性から社会進出を望まない現実もまだまだあります。また、環境や文化も女性の社会進出を遅めているものでしょう。私の考えとしては、女性の社会進出については、特に批判するつもりはなく、女性が自由に選択できる環境がもう少し増えるといいなと感じて居ます。ただ、顧客となるターゲットにまだまだ男性が多い現実の中で、そこを利用するマーケティング方式を取って居て本当にいいのでしょうか?と、常に疑問を感じて居ます。

私は、このコンパニオン職業はきっとなくなると思うので、今後現在のコンパニオンという形じゃない役割や発想が求められると思います。男女平等の採用なのか、露出に依存しない見せ方で進むのか。商談よりも名刺情報を大切にしている日本の企業からすると、彼らの役割が完全になくなることはないと感じています。ただし、モーターショーなどの露出が多いイベントでは、もしかしたら、完全に車両の前でポージングをするモデルが消えるということもありえるんじゃないでしょうか。